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BE-YOND

BE-YONDBE-YOND
(2000/07/19)
Windows

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久遠の闇より黒き者……『漆黒の魔王』

 PC98版ではシルキーズから出ていたのをエルフによるリメイクがなされたAVG。
 それが2000年7月19日にWIN版が発売された「BE-YOND」でありました。

 オリジナルはPC98版が1996年8月30日にシルキーズブランドから発売されており、それをエルフがWIN版に移植した作品でありまして。
 98版の頃からむ~む~氏によるシナリオが高く評価されていたことを知っていて前作「恋姫」も楽しくプレイしたのでプレイする気はあったのですが、実際に手に取ることになったのは随分後になってしまったのでした。

 とある男が目覚めたとき、それまでのことを何も思い出せなかった。
 更に傍らにいた、自分はしもべだと称する少女に「あなたは魔王なのです!」の一言が告げられ、自らの身体もそれに相応しい異様であった。
 だが……彼の精神は一日一善をモットーにする小市民であったのだ!
 というのが大まかなあらすじとなりまして。
 なぜだか判らないうちに魔王となってしまいその絶大な力に振り回されていくさまを最初はコミカルに、そして徐々にその謎にシビアに迫っていくことになります。

 インターフェースは後述するラストのミニゲームを除けばごくオーソドックスなコマンド選択型AVGのもので、この部分に関しては特に問題を感じませんでした。
 シナリオ構成も前作「恋姫」がヒロイン4人に対し10以上ものマルチENDを用意してあったのから、ごくノーマルにヒロインそれぞれのENDに進んでいくタイプに変更され、ここはすっきりして良かったと思います。まあメインヒロインに重要なエッセンスがほぼ集約されて他ヒロインはおまけ、な作りになっていたことには賛否あったでしょうが、個人的にはOKでしたね。

 シナリオは始まってからしばらくはコミカルな展開が続いていき中盤以降から徐々にシリアスに、最後は大盛り上がりを見せて余韻の残るエンドに流れ込んでいくという構成になっており。
 この出来は実に見事であり、シナリオ担当のむ~む~(現:菅宗光)さんの実力がいかんなく発揮されております。

 キャラの魅力も存分に描かれており、とある、何をやっても結果に報われないヒロインの中盤までの言動・行動には大笑いさせてもらいました。と言いつつ後半はやたらカッコよくなる演出も用意されているのですけどね。
 あと、やっぱりこの主人公設定が秀逸でしたね、ちょっと他にはいないキャラでした。

 ただ、今作最大の難点であったのがミニゲームの存在でした……どのルートでもある戦闘パートも戦い方に関する事前の説明不足が気になって、一応繰り返す内にどうにかなるように工夫はされていたものの判り辛さに嫌気が差しましたし。
 もっとひどかったのがルートによってハエ叩き系シューティングまでクリアしなければならなくて……率直に申してAVGをやりたいのであってシューティングなんてやりたくないですし、何とかクリアは出来ましたがここで詰まってたら酷評していたことでしょう。オリジナルのDOS版でも不評だったはずなのでこれだけは移植の際に省くかキャンセル出来るかして欲しかったのですが。
 シューティングがクリア出来なくて放り投げてしまうにはあまりに惜しいシナリオでしたからねえ。

 あとこのWIN版には珍しい、というか他には例がないかも知れない同梱物がありまして、アダルトOVAが別に発売されていたのですがその第1話が同時収録、となっていました。
 まあ原作であるゲームと一緒に出しても販促に繋がらない気はしますけども、試しに視聴してみることが出来るのは移植版の特典としてはアリだったかもしれません。

 ということで。
 シナリオだけを取り上げれば文句なく楽しめました。大作ではありませんが、プレイしてみる価値はあり、と思います。
 筆者の評価はランクC+です、物語後半のミニゲームがなければ相当なお気に入りタイトルになれたのに、と特に残念に思う一作でした。

テーマ : 美少女ゲーム - ジャンル : ゲーム

タグ : BE-YOND恋姫

コメント

Re:シューティングなんか嫌いだぁ

>YSさん

 ああ、それはキツいですよねえ、最後の最後にあんなん持ってきてクリア出来なかったら私も酷評したこと間違いないです。
「恋姫」ではそんなことなかったのに、舞台が宇宙ってことでやっちまったのでしょうかねえ。

シューティングなんか嫌いだぁ

私はPC-98版をプレイしたのですが
終盤のシューティングで詰まってしまい
このゲームは結局クリアできずじまいで終わっています。
エンディングを見てないので
私としてはあまり評価できないゲームですね。
もしミニゲームのたぐいをスキップできるような形で
リメイクしてくれれば、買うかもしれませんが。

Re:悪夢のシューティングと泣かせるラスト

>カール大公さん

 98版のがいい、って話は私も聞いたような気がしますが、まあWIN版でもまずまず楽しめたのでこれでいいや、とか思ってますわ。

 レンシナリオが軸なのは明らかなので私もあの作りに違和感を覚えるわけではないのですが、他ヒロインのENDはもちっと盛り上げようがあったのでは、という意見には頷けるものがあったので賛否あることも理解出来るな、と。エバルートはその直前にイベントでグッとくるものがあっただけにラストがちと拍子抜けだったことは否めないですしね。

 ミニゲームというかバトルシーンもあってですね、これは全キャラ共通でした。
 最初はどこに攻撃するのが有効なのか判らずなすすべなくやられる、の繰り返しで嫌気がさしたものでしたわ、判れば苦労しなくなるのですけどね。
 シューティングは……DOS版の時点で散々叩かれていたはずですのにねえ。

悪夢のシューティングと泣かせるラスト

 「BE-YOND」は割と余裕の有った2000年の発売なのでしっかりプレイしました。オープニング曲(ハリウッドのSF映画っぽい出だし)は未だに口ずさめますね。シルキーズ時代のPC-98版は、バカゲーっぽいタイトルと宣伝イラストのため、ついにプレイしませんでした。あの頃にもっと情報を掴んでいれば・・・(なんか一部Win版よりPC-98版のほうが上とか聞いたことが有って・・・)


>まあメインヒロインに重要なエッセンスがほぼ集約されて他ヒロインはおまけ、な作り

 いやぁ、流れからしてレンがメインヒロインでOKだと思いました。ただ、結末が難解でいささか頭が?だったことを白状しなくてはいけません。この間買ってきたムックを熟読してようやく話がキッチリ理解できました。


>ハエ叩き系シューティングまでクリアしなければならなくて

 他にミニゲームが有ったかは憶えていませんが、ラス前でこれに泣かされたのはよーく憶えています。「もしかしてここで行き詰まって終わりなんだろうか・・・」とか異様に焦ったのを思い出しますよ、ええ。エルフが何を考えていたのか未だに解りません。


>シナリオだけを取り上げれば文句なく楽しめました。大作ではありませんが

 ちょちょちょ、当時の記録を見ると初回15時間、完全クリアに27時間かかっているんですが・・・、そーとーな大作だと思いますよ。コメディとシリアスのバランスも良かったし、未だに好印象のゲームですね。リーフの「痕」みたいに何回でもリメイクしなおせば良いのに、と思います。
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