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不確定世界の探偵紳士

不確定世界の探偵紳士不確定世界の探偵紳士
(2000/04/21)
不明

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 旧名剣乃ゆきひろ、現在は菅野ひろゆきとして活動されているシナリオライター氏のPC復帰作のAVG。
 それが開発アーベル、販売がデジアニメコーポレーションで2000年4月21日にWIN版が発売された「不確定世界の探偵紳士」でありました。

 菅野さんのPC98時代の作品群には強く魅了されたのですが、コンシューマに進出した作品に関しては首を捻る出来であり菅野熱というのはかなりさめていたのですが。
 PSで発売された「エクソダスギルティー」と世界観はリンクしているものの、剣乃菅野作品での探偵物としては実に久しぶりという点には期待して結局は購入したのでした。

 探偵業を営む主人公、悪行双麻(あぎょうそうま)は世界的な探偵組織「アイドラー」の中でもクラスAに認定される腕前を持っていた。
 だが彼の場合難事件解決の使命感に燃えているわけではなく、事件になぜか巻き込まれてしまう特異体質なために来る日も来る日も事件に携わっていたのである。
 そしてまた今日も……しかし今回は、彼の人生の中でも極めて大きな出会いが待っていたのであった……
 というプロローグから始まる、悪行双麻の事件簿ともいうべき一作でして。
「YU-NO」「エクソダスギルティー」と連続して広大な世界観のが続いていたのですが、今作は「EVE」ライクな探偵物となっていました。

 ゲームデザインとしてはオーソドックスなコマンド選択式AVGのものがベースになっているのですが。
「操作タイムリミットシステム」と銘打たれている、一箇所に移動するごとに時間が経過する時間制限システムになっており、6つある依頼をそれまでにクリアしないと報酬を受け取れずまたあまりに時間が掛かりすぎるとゲームオーバー、になってしまいます。
 まあそうは言ってもよほど余計な移動をしまくらない限りは何とでもなるのですが、ときどき剣乃さんらしい手間取るフラグ立てがあったりしますので「ただ見て読んでるだけ」なAVGとは一線を画していると申せましょうか。逆に早くクリアすればするほど報酬額は増すわけで、プレイし甲斐はあるように思えました。
 
 そして肝心のシナリオについてですが。
 率直に言えば「DESIRE」「EVE」のような凄い盛り上がり、ってのを期待すると外されるでしょうね。
 物語終盤の畳み掛けの凄さはDOS時代の剣乃作品レベルまでではなかったですし、キャラクターの描き方もも一つキレが足りないように感じました。
 比較の対象が対象なだけにどうしても辛く見てしまうのですが、物足りなさが残ってしまったのは確かでした。

 ただ遊ぶに値しないわけではもちろんなく。
 ハードボイルドを感じさせる作品全体の雰囲気も好ましかったですし中盤以降、徐々に明らかになっていく核心にどんどん迫っていく過程は割と入りこんでプレイ出来ましたし、アンドロイドなヒロインも悪くはなかった、いや可愛かったですしね。
 少なくても「エクソダスギルティー」よりは満足出来ましたし、剣乃テキストのノリも健在ぶりが確認出来たしでギリギリ合格点 かな、なんて思いました。まあ「EVE」の小次郎にかなり被る主人公像ではありましたが、やっぱり無駄におかしい独り言ってのはいいアクセントになってくれます。
 剣乃作品、というフィルターを外して一作の探偵物として見れば間違いなく佳作以上の評価をすることが出来ると思わせてくれました。

 原画は剣乃菅野作品ならこの人、な田島直さんが担当していて筆者のズバリ好み、というわけではないのですが馴染んだ絵柄でもあり、安心して見ることが出来ました。
 でも今作以降の菅野作品ではタッグを組むことはなくなったようですね……

 ということで。
 剣乃作品として見ると色々と弱い部分が散見してしまいますけど、決して楽しめないわけではないので過大な期待をしないでプレイしてみるのが吉かな、なんて結論であります。
 筆者の評価はランクC+です、幾度か移植やリメイクもされ2008年12月18日にはPS2版が出ることになっています。

テーマ : 美少女ゲーム - ジャンル : ゲーム

タグ : 不確定世界の探偵紳士 剣乃 菅野 剣乃ゆきひろ

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