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さくらの季節

 ティアラから発売になった、一年間の学園生活を描いた恋愛AVG。
 それが1996年4月26日にPC98版が発売された「さくらの季節」でありました。

 このタイトルが発売前後で話題になった理由はただ一つ、キャラデザが明白なパクリであったことでした。
 当時の人気アニメの「新世紀エヴァンゲリオン」「魔法騎士レイアース」などのヒロインたちの見た目及び性格をそのまま持ってきてまして、もちろん多大な非難を受けましたがそれを覚悟の上で発売したのでしょう。

 高校に入学した主人公、修司。
 運動神経抜群ながらも高校生活では騒がれない、静かな日々を過ごそうと決意していたのだが。
 周囲の個性的な面々との騒がしい毎日が、彼の決意を揺るがしていく…… 
 というのがおおまかなあらすじになりまして。
 8人のヒロインの誰かと結ばれることを目的として目当てのキャラの好感度を上げる選択をしていく形になるわけです。

 まず第一に語らねばならないのが、色々と物議をかもしたキャラデザ方面に関してで。
 プレイしておいて言うのもアレですが、やはり真っ当なオリジナルキャラで勝負してないという時点で評価は下げざるを得ませんね。
 確かにそのアニメを認知していてヒロイン達と結ばれることを積極的に許容出来るプレイヤーなら嬉しく感じる要素なのかも知れませんが、それを商業作品として世に送り出すのは著作権的にそして倫理的に咎められかねないわけですし。
 当時はまだおおらかだったということで、現在ではとてもとても商業的に発売されることは許されないでしょうね。
 ……と言いつつ、現在でも露骨過ぎないかたちでは存在してそうですね、業界的に取り上げたくなる題材でしょうし。
 あとグラフィックでの他に挙げるべき点として、胸の描き方には相当な違和感が残ってしまいました。もうちょっとバランスってものがあるだろうと思えましたねえ。

 システムはオーソドックスなテキストAVGスタイルのものです。
 操作性に関しては全体的にもっさりというほどではなかったものの、動作が遅めな部分が所々に感じられた面はあったでしょうか。
 ストレスが非常にたまるというほどではなかったですが改善の余地もまたあったように感じさせられました。

 シナリオにおいては特に主人公の造型が賛否両論であり、主人公の誠実さを評価する向きもあればモテて当たり前な設定に戸惑いを感じる向きもあったようですが。
 確かに筆者もテキストを読んでいてまるで楽しめなかったわけではないですが、やっぱり設定面で入り込めないように感じる部分が大きかった側だったでしょうか。説明書のプロローグを読んで反感らしきものを感じさせるのはうまくないのではないかと。
 そしてラブコメとしても一年を通して繰り広げられるヒロインたちとのやりとりやさまざまなイベント、それらの内容は悪くなかったですし見るべき部分もいくつも存在していましたが、原作のキャラの性格があってのヒロインたちの反応になっているわけで、シナリオ自体を評価するには妨げの要素になっていたことはとても残念なことでした。
 これがティアラが産み出したオリジナルのキャラなら筆者もこだわりなく楽しめたのですが……ラブコメとしての完成度はそれなりだと思えただけに、特に引っ掛かりを感じてしまったのがどうにも。

 ベッドシーンに関しては、前述の通り胸の描き方がどうにもダメだったせいかそれ以外の部分の印象が薄いです。
 原画家さんの絵の個性にしても誰か指摘する人は内部にいなかったのでしょうか……

 ということで。
 キャラデザが明白なパクリではあるがストーリー的にはなかなか、という前評判を認識してのプレイだったのですが、悪くはないけど盛り上がりはそんなでもなかったかな、って感じでしたね。主人公のキャラクターへの違和感がなければ、ヒロインのパクリ面を込みにしてももう少し高く見ることも出来たのですけども。
 筆者の評価はランクC-です、一年後にはWIN版もそのまま移植で発売になっています。

テーマ : 美少女ゲーム - ジャンル : ゲーム

タグ : さくらの季節

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